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HIV感染症 hiv

HIV感染症とは

HIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染症は、HIVウイルスによって引き起こされる慢性疾患です。

このウイルスは免疫系の中心的な役割を担うCD4陽性Tリンパ球を攻撃し、体の免疫力を徐々に低下させます。HIV感染症が進行すると、エイズ(後天性免疫不全症候群:AIDS)という状態に至り、さまざまな感染症やがんのリスクが増加します。

HIV感染は、適切な治療とケアにより管理が可能で、感染者は長期にわたり健康を維持することができます。

HIVの感染原因

HIVは主に以下の方法で感染します。

  • 性的接触
    HIVは感染者の体液(精液、膣分泌液、直腸分泌液)を介して伝播します。コンドームなしでの性交、特に肛門性交や性器性交は感染リスクを高めます。
  • 血液感染
    感染者の血液が健康な人の体内に入ることで感染します。注射器の共有、刺青やピアスの際に消毒されていない器具を使用することで感染するリスクがあります。
  • 母子感染
    感染した母親から胎児への感染(妊娠中、分娩中、授乳中)がありますが、適切な予防措置によりリスクは大幅に減少します。

HIV感染症の検査・診断

HIV感染症の診断は、主に血液検査によって行われます。主な診断方法は以下の通りです。

  1. 抗原/抗体検査
    抗体とHIVのp24抗原を同時に検出する方法で、抗体検査よりも早期に感染を確認できることがあります。
  2. 核酸増幅検査(NAAT)
    HIVのRNAを検出する高感度な検査です。感染初期に行われることが多く、抗体検査で陰性でもウイルスの存在を確認できます。

HIV感染症の治療方法

当院では行っておりません。専門の施設へ紹介しています。

HIV感染症の治療には、抗レトロウイルス療法(ART)が用いられます。

ARTは、複数の薬剤を組み合わせてウイルスの増殖を抑え、免疫機能を保護します。以下は治療の主な方法です。

抗レトロウイルス療法(ART)

  • NRTI(ヌクレオシド逆転写酵素阻害薬)
    ウイルスのRNAからDNAへの変換を妨げる薬剤。
  • NNRTI(非ヌクレオシド逆転写酵素阻害薬)
    逆転写酵素の活性を直接阻害する薬剤。
  • PI(プロテアーゼ阻害薬)
    ウイルスの成熟に必要な酵素を阻害する薬剤。
  • INSTI(インテグラーゼ阻害薬)
    ウイルスのDNAが宿主細胞のDNAに組み込まれるのを防ぐ薬剤。

治療の目的

ARTの主な目標は、血中のウイルス量を抑え、CD4陽性Tリンパ球の数を維持または増加させることです。

これにより、免疫系が強化され、HIV関連の合併症やその他の感染症のリスクが減少します。

治療の遵守

治療の効果を最大限に引き出すためには、患者が処方された薬剤を適切に服用し続けることが重要です。

治療の中断や不規則な服用は、薬剤耐性ウイルスの出現を引き起こす可能性があります。

副作用と管理

ARTは効果的ですが、副作用が伴うことがあります。

主な副作用には、消化器症状、皮膚発疹、肝機能異常などがあります。副作用の管理と、必要に応じた薬剤の変更が重要です。

HIV感染の予防と生活習慣の改善

HIV感染の予防には、以下の対策が有効です。

  1. 安全な性行為
    コンドームの使用はHIV感染予防に非常に効果的です。また、性感染症の検査と治療も感染リスクを低減させます。
  2. 薬物使用の安全性
    注射器の共有を避け、清潔な針を使用することが重要です。薬物使用者に対する支援プログラムも存在します。
  3. 母子感染予防
    HIV陽性の妊婦は、適切な治療と出産計画により、母子感染のリスクを大幅に減少させることができます。
  4. プレエクスポージャー予防(PrEP)
    HIVに感染していないが感染リスクが高い人々に対して、毎日の抗レトロウイルス薬の服用による予防が行われることがあります。
  5. ポストエクスポージャー予防(PEP)
    HIVに暴露された可能性がある場合、曝露後72時間以内に抗レトロウイルス薬を服用することで感染リスクを低減することができます。

HIV感染症は、適切な治療とケアにより管理が可能であり、感染者は長期にわたって健康を維持することができます。

性感染症に関する知識を深め、予防策を講じることで、自身と他者の健康を守ることが重要です。

料金

上述の通り当院では検査を行っており、治療が必要と判断した場合は専門の施設へ紹介しています。

ただし患者様の症状や治療経過によって医師が可能と判断した場合は保険での検査が行える場合もあります。

検査費用

抗原/抗体検査2,630円
核酸増幅検査(HIV-RNA)11,000円

監修者情報

マイシティクリニック院長 平澤 侑來

マイシティクリニック院長

平澤 侑來

大学病院での診療経験を活かし、幅広い泌尿器科診療を行います。

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